どこまでマジか!?八三論! 

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83論


 マイナーと言われる八戒×三蔵サイト(この組み合わせ最高だと思うんだけどなあ)としては、一度はやってみたい贔屓カップリング推奨論…。随分前から着手していたのに、中々「八三王道論」にならず、下手をすると「五三王道」になりかねない…。
 しかし、挑戦することも人生必要さ!とのことで無理矢理序章アップです。頭が固いのか悪いのか、なんと「やおい」論から始まっておりますが、どうぞ活字のお好きな方はお付き合いくださいませ。

 なお、この文章の本意は飽くまでも言葉遊びの範囲として存在することにあります。決して他カップリングに対しての誹謗中傷を意図しておりません。自分の贔屓のカップリングを楽しむ動機付けを、文章にして楽しんでおります。
 勿論、文章中の論拠を引用してお友達を八三に洗脳する、などの二次使用は大歓迎でございますが、どうか軽く受け流して頂けるとありがたく存じます。
 序章     
 「やおい」について
 まず、この「やおい」というのが多数の少女達(ゴメン、自分年齢オーヴァー)の夢のマトであることについて…。そこから始めたいと思う。
 少女達の多くは、自分が熟成し切った女性となる事、またそれを期待されている事実を否定したいという気持ちを抑えきれない。過剰なダイエットに向かう情熱の多くが、成熟への拒否であるということは、世間によく知られている。
 しかしホンモノのゲイやトランスジェンダーでもなければ、自分の性を真っ向から否定することは社会的困難を伴う。(ダイエットで貧血を起こせば、オヤからも先生からも怒られるわけだし、友人とのお菓子タイムや、ティールームで粉砂糖で雪化粧したフランボワーズ等の誘惑などを全てはね除けるのは困難だ。食後に自分で食道を刺激して嘔吐する拒食症もあるが、胃液が食道や喉を逆流する灼熱感は、どう考えても不健康だということが明らかに判る訳だし)
 健康な成長途上にある少女達は、自らの肉体的性的熟成に伴い、性的関心(一般的に異性への)が高まり行く。そこで、自分の性別を「社会的存在と自分の願望との折衷案としてのやおい」の世界に投影する。

「男になりたーい。でも男が好き」(『いたいけな瞳』吉野朔実著、集英社刊より引用)

 愛する側と愛される側(「攻め」と「受け」)の両方に於ける性的願望を、成熟を強制されることなくそこで遂げるのである。
 もとよりエロスというものは、後期フロイト的にはタナトス(死の欲動)と対立して捉えられている、性及び、生への欲動なのだ。この健康的な欲動を、誰が止められるのだろうか?
 性欲という前向きな本能に密かに裏打ちされた、キャラクターへのシンパシー(親近感・同調感)…つまり、自分の贔屓のカップリングというものは、自分の中に既にある個性・憧れ・夢に見る将来…そういったポジティブな願望が投影されがちになるのではないだろうか?
 勿論、「やおい」は当然性的嗜好の追求という願望を遂げる場でもあるが、「少女達のやおい」としては「生きるエネルギー」「前向きな精神」「素直な願望」の現れとして存在している、と言明したい。そしてそれを肯定的なものであると受け取りたい。

 いわゆる「少女」の時期を過ぎても、なおやおいの世界に足を突っ込み続ける女性も数多い。精神的な成熟の強制や社会的圧迫感からの逃避シェルターという性格も、やおいは持っているのかも知れない。しかし「やおい=趣味の世界である。趣味というものは社会性から隔離される楽しみを持つものである。「一般にとっては未知の世界を追求する」という快楽が趣味人の原動力である。日常とは無縁の、自分の社会的役割を忘れた世界で疲れを癒し、明日の活力とする。
 これは「趣味」としては王道である。大人にとっては趣味の世界を堪能することは粋の追求なのである。

 または「雀百まで踊り忘れず」「三つ子の魂」とでも言うべきか?もしくは「昔取った杵柄」??
 自分の親しんだ世界の快楽を、自分から完全に捨てるのは難しいが、進学、就職、結婚、出産といった人生・環境の転換期には「やおい」や同人誌やイベント等の世界と縁が切れることが多い。しかし、外的要因が原因で離れた世界であるならば、その要因が取り去られたり、または別の外的要因に刺激されたりすれば簡単に舞い戻ってしまうのである。
「やっぱり楽しいじゃんか、やおい」
 自分自身が、そうやって戻ってきた「舞い戻りグループ」の一員である。

 「舞い戻り」については、近年のパソコンの普及によるwebサイトの効用が大きいだろう。
 数年前までは、イベントや同人誌即売会、または大手書店の同人誌コーナーなどでしか入手出来なかった情報や「やおい」コンテンツが、簡単に検索で引っ掛かってくるのである。検索で探したサイトからリンクを辿り…やがて自分の好みのサイトを発見する。
 一日がかりでのイベント参加は時間的に不可能でも、ネットに接続出来る環境さえあれば、数分で「かつて埋没した快楽の世界」を堪能することが可能なのである。
 同人誌を出版することは資金的・時間的に無理がある場合でも、HP開設は自由な時間のやりくりで可能である。そこで本格的に趣味が復活してくれば、イベント出没までは秒読み段階である…かもしれない。
(後日注: よしきは無料レンタルサーバでサイト開設、イベント出没までは3ヶ月。「やっぱりね…」って感じです/笑)

 この舞い戻りグループは、恐らく今後着実に増えるものと思われる。少女の皆さん、OL管理人、主婦管理人、ママ管理人達と是非とも仲良くして下さいね。(私信でした)



 また、キャラクターをホモ扱いして楽しむ、ということをしている私たちですが、それだけに感性に柔らかさはある筈です。世間的に大手を振って歩けない趣味を持っている私たちですから、多少の違いに狭い世界でひっそり生きる屈辱は、知っているか簡単に想像できる筈です。
 それ故に、実際に性的嗜好の違う方や、人種の違う方への偏見に陥ることだけは避けたいものです。社会に存在する差別というものに敏感に気付き、反対するか、もしくは自分が差別に参加しないだけの良識と良心を持てると思います。またはその強さを持とうと思える筈です。
 「自分の発言に思わぬ意図で傷つく人が存在するかも知れない」ということも、常に頭の片隅に置いておくべき事柄ではないかと思います(自戒をこめて)。












 キャラクター分析に続く… 








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