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◆◇◆   【 たれさん・たれはち 】 ◆◇◆

 BY  TAKAYA.
 
 
 
 

そのいち
 
 
 
 

ある日、悟浄は 森の中で奇妙な生き物を、拾いました。
 
 
 

 − ぽふっ。−
 
 

「・・・・?」

木の上から。
何かが 頭の上に、落ちてきたようです。
 
 

 − のぺ。−
 
 

(・・・・やわらかい?)

しかも、ほのかにしっとりと湿り気を帯び、温かくもあります。
 
 
 

 − ひたり。−
 
 

(・・・・・???)

鳥の糞にしては 大きすぎますし、腐った木の実が つぶれたにしては、
この確かな 感触。

(・・・・イチゴ大福?)

埒もないことを、と思いながらも、こわごわ、手を頭上へとやります。

さやさや と。

トレードマークの紅い触覚を、心地よい薫風が なでそよがせる、
5月の
ある たそがれどき。
 
 
 

 − ぷらん。−
 
 

「・・・・・?!」

思わず絶句した、赤ゴキブリ河童の 頭上 を。

カア、と
一羽の烏が、夕日へと向かい飛んでいきました。
 
 
 

その、たっぷり1分後。
 
 
 
 
 

 − うるん。−
 
 
 
 
 

「 ・・・・さんぞう? 」
 
 
 
 
 
 

けぶるような、見事な金糸の髪。

濡れて 今にも零れ落ちそうな、大きな 菫色の瞳。
額に きらりと光る、ひとかけの。
真紅の、チャクラ。
 

ふわり、と。

あたたかな、何か 芳しいような
香りが、赤子のような やわ肌に ただよい。

ちょうど、
重さといい 見た目の具合といい、
いかにも
「しっとり」という言葉が ぴたりと当てはまるかのような、
手足の腕の、躯の タレ具合 で。

枕を 少しだけ大きくしたような、そんな 生き物。
 
 
 

けれど。
 
 
 

 − じー・・・。−
 
 
 

「・・・うぜぇ。」

いや、
そんなに 大きくつぶらな瞳で 凄まれても、

ちっとも 
迫力はないのだが。
 
 
 
 

やっぱり。
 
 

「 ・・・・さんぞう?! 」
 
 
 
 
 

 − うるん。−
 
 

ひょっとして コレは、睨んでいるつもりなのだろーか・・・?
 
 
 
 
 
 
 

(・・・・・・・・。)
 

カア、と。
もう一羽のカラスが、今度は 暮れなずむ 闇色の空へと、
消えてゆきます。

ばさばさばさ、と。
近くの梢で、鳥たちがねぐらへと戻る羽音が響きました。
 
 
 

でも、悟浄は 固まったままです。
 
 
 
 
 
 
 

「・・・うぜぇ。」

もう 一度。
可愛らしい声が、呟きました。

零れ落ちそうに大きな瞳が、菫色に瞬いています。
 
 
 
 
 

 − うるん。−
 
 

誰が どう見ても
「愛らしい」としか いいようのない、眼差しです。
 
 
 
 
 
 
 

「 ・・・・・・・マジ? 」
 
 
 
 

さて、どうなのでしょうね?(笑)
 
 
 
 
 
 

  この日。

悟浄は、いつものように朝帰りは、しませんでした。

夜も ずいぶん更けてから、
ふらふらと 家の扉を、開きます。
 
 

ふと。
明かりの 灯いていない部屋に、
立ち止まりましたが。
 

そういえば、
もう八戒は 寝ているのだろうと、気にも留めず。

そのまま、自分の部屋へと戻りました。
 
 
 
 
 
 
 

疲れ切った悟浄が、
次の日の 朝。
 
 

いつのまにか 2匹に増えていた、不思議な生き物に。
 
 
 
 

ベッドの上で
奇っ怪な悲鳴を あげてしまったのは、
 

また このあとの お話です
 
 
 
 
 
 
 
 

vv 終幕 vv

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  おまけの生態図鑑  
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たれさん

好きなもの : たばこ
口癖 : 「・・・うぜぇ。」
嫌いなもの : うっとうしいこと。

たれはちとの関係 : 「・・・・。(//_//;)」
 
 
 

たれはち

好きなもの : たれさん
必殺技(その1) : 「・・・・。(にっこり)」
嫌いなもの : たれさんと自分の間を 邪魔するもの。

たれさんとの関係 : 「マイハニー
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

・・・おバカですいません(^_^;)

22/FEB/2002.  TAKAYA.拝 ///(=゚ ゚)旦~~~~
 with  a lot of Thanks & Love.....
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TAKAYAさん、おばかだなんてとんでもないです
落書きを、こんなに可愛がって下さってありがとうございます
嬉しいです。文字が消せなかったのがくやしーです
……で。三部作って、期待しちゃっていいんデスのね……(うるうる)

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